大熊町区域見直し案をお知らせします
大熊町内の区域の見直しについて、大熊町としては基本的に線量の違いによって区域を分け、線量の低いところは、除染の基地や町の管理の拠点をできるだけ大熊町内に設けるという観点から除染を進めていく方針です。
ただし、モデル事業の結果から、年間50msvの 線量の高い地域は、効果的な除染の見通しが立っておらず、今後ともテストを行うことになります。居住制限区域となる年間20~50msvの地域は、極力線量を下げるために国により本格除染を行うことになっているので、町としても線量区分に応じた区分けをしたいと考えています。
当初、町では、小字単位での区分けを考え、野上1区および熊1区は行政区の中で小字単位で分けることとしました。しかし、行政区としてのまとまりを求める声もあり、線量による区分を前提としない、行政区による区分方法を取り入れ、現在の形となりました。
避難指示解除時期については、除染の見通しが立たない、生活基盤の整備ができないことから、大熊町として5年間は帰還しない方針を出す予定です。それに伴って、財物賠償の住宅、宅地、精神損害については、町が5年間帰還しない宣言をした場合、居住制限区域や避難指示解除準備区域も帰還困難区域と同等の一括補償請求ができることになります。
家財については帰還困難区域の方が3割多く支払われます。ただし、避難指示解除準備区域、居住制限区域については、一時立入の回数が多くなります。基準は示されていないためどのぐらいの差が出るかはまだ分かりませんが、その費用が補償されるため、帰還困難区域との賠償金額の差は縮まります。
町としては、線量区分を基本としてまず区域を分けて、除染についてしっかり取り組むため、これらの案について、今後国と調整して進めていく方針です。
【大熊町区域見直し案】