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令和6年度相馬野馬追祭(2024年5月25・26・27日撮影)

国指定重要無形民俗文化財で旧相馬中村藩の伝統行事である相馬野馬追祭が5月25日から27日までの3日間の日程で開催されました。本祭りの26日、神旗争奪戦に出場した大熊町騎馬会長小野田さんが栄えある一番旗を獲得。武勲を上げた報告のため、羊腸の坂を駆け上がりました。

夏の風物詩として例年7月に開催されていた相馬野馬追祭は、昨年の猛暑の影響から開催時期が変更。今年から2か月前倒しの5月開催となり、大熊町騎馬会は全10騎が出陣しました。写真は、諏訪神社で無事の凱旋を祈願する大熊町騎馬会員の皆さん。

相馬野馬追祭前日の24日、大熊町騎馬会は野上地区・諏訪神社を参拝し無事の帰還を祈願した後、大熊町役場で副執行委員長の吉田町長に出陣報告をしました。写真は、出陣報告で口上を述べる小野田会長と騎馬隊として初陣を飾る二人。

25日、大熊町、双葉町、浪江町からなる標葉(しねは)郷の騎馬らは、浪江町中央公園に位置する標葉郷本陣に集結。郷大将に各騎馬会の代表が参集状況の口上を述べた後、同地区を行列しました。

標葉郷本陣から出陣する島副町長。騎馬らは螺役の合図に合わせ本陣から出陣した後、浪江町内を行列しました。

標葉郷の騎馬らは陣笠、陣羽織の軽装の出で立ちで浪江町内を行列し、次の目的地である南相馬市の相馬小高神社に向かいました。

行列で礼螺を吹く螺役(かいやく)を務めた渡部さん。螺役は野馬追の進行を合図する重要な役目を担います。

相馬小高神社で小高郷に合流した騎馬らは、神輿(しんよ)とともに雲雀ケ原祭場地まで向かうため、小高郷騎馬らと出陣する御発輦(ごはつれん)に参加。地元の住民らに見守られながら市街地を行列しました。

雲雀ケ原祭場地に到着後、北郷、宇多郷、中ノ郷、小高郷、標葉郷の5郷の騎馬武者らは御成参道を行進し、総大将が陣取る本陣に向かいます。

各郷騎馬武者が祭場地に集合後、宵乗り競馬が開催され大熊町騎馬会からは吉田さんが出場しました。(写真左)

吉田さんは2着となり、羊腸の坂を駆け上がりました。

親子で相馬野馬追に参加した鈴木さんは「息子が野馬追に出るのは少し心配ではあったが、人間として成長してほしいという気持ちから親子での出場を決意した。大熊町の皆さんに見守ってもらいながら、自分の跡継ぎとして今後も出場していってほしい」と期待を述べました。

本祭りの26日は、南相馬市の野馬追通りに各郷の騎馬武者らが甲冑姿で揃い、本陣である雲雀ヶ原祭場地までの道のりを進軍しました

南相馬市原町区の野馬追通りを行列する中頭を務めた大熊町騎馬会長小野田さん。

南相馬市の野馬追通りから祭場地に向かう騎馬隊杉浦さん

観客が見守る中、堂々と行列に参加する初陣を飾った騎馬隊

祭場地に到着した鈴木さん親子

本祭りでは大熊町・双葉町の相馬流れ山踊り保存会員らが南標葉郷代表として、雲雀ケ原祭場地で伝統ある踊りを披露しました。

全国からの観覧者、騎馬武者に踊りを披露した大熊町・双葉町の踊り手の皆さん。

甲冑競馬で祭場地を駆け抜ける御神輿守護を務めた小野田さん

神旗争奪戦で一番旗を勝ち取った中頭を務めた大熊町騎馬会長小野田さんは「雲雀ケ原祭場地で神旗を取ったのは出場以来初めてのこと。一番旗だったことも含めて自分自身でも信じられない。一生に一度の経験をさせてもらった」と喜びを述べました。写真は誇らしげに一番旗を掲げる小野田会長。

神旗争奪戦に向かう組頭を務めた吉田さん

武勲を上げた騎馬武者らは無事に大熊の地に帰還し、大川原地区で帰り馬行列を行いました。騎馬武者らの帰還を待っていた町民に称えられながら役場・子育て支援住宅間を堂々凱旋しました。

町内への帰還を果たした騎馬武者に沿道に集まった観客からたくさんの拍手が送られました。

町騎馬会本陣で行われた凱旋報告で、副執行委員長代理を務めた島和広副町長は吉田町長へ「我々のふるさとである大熊の地に凱旋し皆さまに勇姿をお見せできたことはうれしい限り」と報告しました。

凱旋報告の最後は、勘定奉行を務めた鈴木さんが相馬流れ山を歌い、騎馬武者、来場者らが歌に合わせ手拍子を叩きました。

相馬野馬追の最終日には、絵馬の由来とされる神事の野馬懸(のまかけ)が相馬小高神社で執り行われ、囲いの中に放たれた野馬の中から、神社に奉納する御神馬を選ぶ野馬の追い込みが行われました。写真は囲いから野馬が出ないように見張る吉田さん

白鉢巻きに白装束姿の御小人(おこびと)たちが荒駒を素手で捕らえ、神前に奉納します。

北郷、宇多郷、中ノ郷、小高郷、標葉郷の相馬流れ山踊り保存会持ち回りで行われる祭場地での踊りの披露のため、会員らは昨年度から学び舎ゆめの森などで練習を重ねました。

今年流れ山踊り保存会に参加した会員は「出場騎馬や観覧者の前で披露するのは気が引き締まる思いだったが、気分良く踊ることができた。」と述べました。

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