震災と原子力災害の発生から、6年7か月、大熊町は復興再生の第一歩を踏み出しました。大川原地区の復興拠点基盤整備事業の起工式が9月30日、現地で行われました。
町土復興の「最初の地」といえる大川原地区は、第一次・第二次町復興計画や復興まちづくりビジョンで常磐自動車道をはさむ農地等約39ヘクタールを町土復興の拠点に位置づけ、整備案を練ってきました。今回の事業は、このうち常磐自動車道西側の農地等18.2ヘクタールに役場庁舎、公営住宅、商業・医療福祉施設などを整備し、生活・社会インフラを充実させ帰町を選択できる環境を整備する予定です。
いまだ町全体が避難指示区域となっている大熊町にとって、復興計画に掲げた「帰町を選択できるまちづくり」のスタートといえる節目です。
起工式には復興大臣をはじめ、町内外から多くの来賓、地権者の皆さんが出席され、祭事のあと主催者・来賓のあいさつや、くわ入れを行い、工事の安全を願いました。
主催者挨拶で渡辺利綱町長は「ローマは一日にしてならず、という言葉があるように、大熊再生という大事業には長い年月がかかります。しかし、必ず復興を成し遂げ、町土を取り戻すという強い決意のもと、職員、関係者が一丸となって取り組んでまいります」と決意を語りました。