令和6年大熊町二十歳の成人式が1月7日、町立学び舎ゆめの森で開かれました。
対象者は、震災当時に小学1年生だった平成15(2003)年4月2日から平成16(2004)年4月1日までに生まれた115人。式には15人が出席しました。
式に臨む出席者
式では、吉田淳町長が「成せばなる。夢を実現するための一歩を踏み出し、歩みを止めないことが大切。困難に直面したとき、復興の歩みを止めないふるさとを思い出し、目標に向かって進んでください」と式辞を述べました。
続いて、出席者一人ひとりに成人証書が手渡されたほか、町の現状を紹介する動画が上映され、出席者はふるさとの現状を確認しました。
吉田町長から成人証書を受け取る出席者
また、出席者を代表して市川綾花さんが「私たちは故郷を離れ、それぞれの道を歩み、多くのことを経験した。今日、生まれ育ったこの町で再会でき、共にこの場にいることをうれしく思う。震災で人との関わりが大切だと気づいた。現在はカウンセラーを目指し学んでおり、今まで自分が支えてもらった分、少しでも人の心に寄り添える人になりたい。誰かの支えになれるような立派な大人になることを誓う」と誓いの言葉を述べました。
誓いの言葉を述べる市川さん
出席者は震災前に町内の小学校で学んだ経験がある最後の在校生です。震災後は、会津若松市内で再開した町立校に通ったり、避難先の学校に転校したりと別々の人生を歩んできました。約13年ぶりにふるさとで再会した出席者は、当時の思い出を懐かしみながら、町内で新たな門出を共に祝いました。
会場前で再会を喜ぶ出席者
式終了後、出席者は、町役場前で開かれていた新春恒例の里がえりもちつき大会にも参加。来場者からの祝福と声援を受けながら、力強く杵を振り下ろし、イベントに華を添えました。