町立小中の児童・生徒が、起業体験学習で喜多方市立堂島小の児童と交流してお弁当づくりに取り組みました。両校の児童らは、仮想会社を立ち上げ、3回の交流会を通してお弁当づくりを進めました。会社名は、両校の名前を合わせた「堂熊」に、うまいと言ってもらえるお弁当をつくりたいという思いと、両校が運命的につながったという意味を込めた「うんめぇ」を合わせ、「堂熊うんめぇ工房」と名付けられました。
交流会では、児童らが商品開発部と広報部の2グループに分かれてアイディアを出し合いました。商品開発部は、お弁当に入れるおむすびやおかず、スイーツの案を、広報部はパッケージやチラシ、はっぴなどのデザイン案を作成。試作や試食を行い、児童らが投票で内容を決定しました。制作には、喜多方市で起業したヤマダソリューションの山田貴司社長とおくやピーナッツジャパンの松崎健太郎社長が協力しました。
合同ワークショップを行う児童ら
完成したのは、お弁当の「コロコロうんめぇおむすび弁当」とチョコレート菓子の「堂熊焼きショコラ」。お弁当のおにぎりやおかずは、新鮮な地場産品を使いながら栄養のバランスにも配慮。お菓子にも町内産のイチゴや喜多方産のみそとピーナッツが使われました。
完成した弁当
12月24日、児童らは県庁を訪れ、内堀雅雄県知事にお弁当の完成を報告しました。報告に訪れたのは、堂島小6年の花見優来さん、渡部峻君、熊町小6年の馬場結梨花さん、大野小6年の池田玲菜さんの4人。
花見さんは「震災の思いを風化させないよう一緒につくった。交流によって今まで考えたこともなかった大熊の魅力を知ることができた」、池田さんは「健康をテーマに大熊と堂島のよいところを詰めた。お弁当を食べて免疫力をつけてコロナに打ち勝ってほしいという願いを込めた」と説明。内堀知事は「中身もパッケージも最高。皆の思いが伝わってくる。喜多方と大熊の子どもたちが力を合わせ、こんなにうんめぇお弁当をつくったのはすごいこと。いずれ大熊町内でこのようなプロジェクトができたら最高だ」と述べました。
内堀県知事に弁当の完成を報告する両校の児童ら
また、児童らは鈴木淳一県教育長、県議会の渡辺義信議長、佐藤政隆副議長にお弁当を手渡したほか、県庁内で予約販売を行い、県教育委員会などに注文されたお弁当を届けました。
お弁当は今後、両校の校内イベントなどで予約販売される予定です。