町立学び舎ゆめの森で10月28日、演劇「きおくの森」の公演が行われました。
未来へと旅立つ子どもたち
同校の演劇公演は昨年度に続き2回目。前回は会津若松市内にあった校舎で行っており、町内では初披露となりました。
同校では、子どもたちの表現力や協働力を高めるために演劇の授業を取り入れています。子どもたちは1学期から実施していた演劇ワークショップを通して、感情の伝え方、声の出し方などの自己表現方法を学んできました。
本番では、園児や児童生徒、聴講生、教職員ら約30人が出演し、約1時間の劇を披露しました。会場となった同校の校舎中央にある図書ひろばには約200人の観覧者が訪れ、子どもたちの演技を見守りました。
劇はオリジナルの演目です。脚本・演出は同校専任アーティストの木村準さん、音楽は音楽家の関口直仁さん、美術は版画家の蟹江杏さんが担当しました。3人とも前回の劇に携わっています。
木村さんは「町は新しくなっていくが、思い出や歴史は確かに残っている。子どもたちがそれを学び、より豊かな未来を創造していく姿を表現した」と脚本に込めた思いを語り、「演劇をきっかけに、自らの新しい一面に気付き、自信の礎にしてほしい」と子どもたちにエールを送りました。
劇では、新しい町に移住したが学校になじめない「都会の少年」と悲しみを抱えて故郷に戻ってきた「過去の男」が、青い服を着た不思議な少女「青い少女」をはじめ、地元の子どもたちや旅人、妖精らとの出会いをきっかけに前を向き、未来へと歩みだす姿が映し出されました。
地図にはない世界を目指す子どもたち
自由を勝ち取るため立ち上がった子どもら
青の少女の助けで前を向く少年
思い出のかけらを集める妖精ら
劇中のセリフには、町の地名や方言が取り入れられ、子どもたちが方言で掛け合いをすると、町民らから温かな笑いが起きました。
終幕後、カーテンコールで集まった出演者全員に観客から盛大な拍手が送られました。
カーテンコールに応える出演者ら
少年役の宗像咲久斗さんは「会場には町民の人たちがたくさんいて緊張した。演劇は初めてだったが、やり遂げることができてよかった」、物語の鍵を握る青の少女を演じた吉田彩乃さんは「始まる前は不安だったが、本番はあっという間だった。私を見てという気持ちで演じたら恥ずかしさは飛んでいき、すごく楽しかった」と笑顔で公演を振り返りました。
全力で役を演じ切った子どもたちの顔には達成感があふれ、自信に満ちた瞳が輝いてました。
学び舎ゆめの森公式noteをご覧ください。<外部リンク>