大熊町では、平成30年9月3日に町内153か所の空間線量率を測定しました。測定は、地上1mの高さで3回測定し、その平均値を表示しています。
原発事故からすでに7年半が経過したため、すでにセシウム-134の影響がかなり小さくなっており、1年前の測定値と大きく変わらない結果が得られると予想していました。過去の測定データと比較したところ、次のようなことが明らかになりました。
半減期が2年のセシウム-134の量は、すでに原発事故直後の8%に減少しており、測定値に大きな変化はないと考えていましたが、半減期とは別の理由で線量率は低下しているようです。要因として放射性物質の拡散が進んでいることが挙げられます。「拡散」であって「減少」ではないことが重要です。今後、どこへどのように拡散したのか検証することも必要です。
様々な影響により誤差は生じますが、線量率の変化の傾向をつかむため、今後も測定は続けます。
現在も線量率が低下し続けていることが確認されました。しかし、放射性物質はなくなっているわけではなく、土壌に染みこむなどして拡散が進んでいることが原因と考えます。
また、去年の測定結果と比較すると明らかに線量の高い暖色系の部分が減った一方、線量の低い寒色系の部分が増えたことが分かります。海側では中間貯蔵施設の関連施設造成の影響が大きいです。それ以外では特別な対応をしていなくても大きく減少したところもあります。
※測定はマスの中心付近で測定しており、測点の名称については、分かり易さを重視し敬称等省略していますのでご了承ください
9月3日測定メッシュ分布図 [PDFファイル/1.64MB]