日本の道路橋(以下「橋梁」)は、昭和30年代に始まる高度経済成長期を中心に建設され、これらの橋梁の多くは急速に高齢化が進み、重大な損傷、道路交通網の安全確保への影響が懸念されることから、平成25年6月に道路法が改正され、「道路の予防保全を踏まえた道路の点検を行うこと」の明確化により、道路管理者に点検が義務化され、また、平成26年3月には道路法施行規則が改正され、橋梁等の5年に1回の近接目視による点検を行うことが法定化されました。
これを受け国では、橋梁の維持管理について、損傷が深刻化してから対策を行う従来の「事後保全型 ※1」から点検に基づき損傷が軽微な段階から対策を行う「予防保全型 ※2」に転換することにより、橋梁の効率的かつ長寿命化による安全確保および修繕費の縮減を図るために、各自治体に橋梁の長寿命化修繕計画の策定、それに基づく計画的な修繕を求めています。
※1 事後保全型
施設の日常的な維持管理や点検を行い、施設の機能が果たせなくなった段階で施設を更新していく管理方法
※2 予防保全型
施設の劣化や損傷の進行を未然に防止し長持ちさせることを目的に、計画的な施設の修繕を行う管理方法
本町が管理する橋梁の急速な老朽化に対応するため、限られた財源の中で効率的に橋梁を維持していくための取り組みが不可欠となっています。
しかし、現在、町の全域は原発事故に伴う避難指示区域となっており、高線量区域を抱えています。今後、町民の帰還の状況、生活環境の整備状況を踏まえ、町民生活に支障を及ぼさないよう橋梁長寿命化の取り組みを進めていきます。
除染の進捗、住民帰還や町の復旧・復興の状況に応じて、特に住民の帰還に影響を及ぼす町道の主な橋梁の点検に取り組んでいきます。
また、その他橋梁の点検にも、随時取り組んでいきます。
橋梁名 | 路線名 | 橋長(m) | 架設年次 |
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北向橋 | 町道西65号線 | 17.00 | 昭和58年 |
道平橋 | 町道西57号線 | 20.50 | 昭和58年 |
区分 | 状態 |
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1 健全 | 構造物の機能に支障が生じていない状態 |
2 予防保全段階 | 構造物の機能に支障が生じていないが、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい状態 |
3 早期措置段階 | 構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置を構ずべき状態 |
4 緊急措置段階 | 構造物の機能に支障が生じている、または生じる可能性が著しく高く、緊急に措置を構ずべき状態 |