あけましておめでとうございます。
町民の皆さまにおかれましては、令和4年の新春を健やかにお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
新型コロナウイルスの感染拡大からほぼ2年が過ぎ、ようやく落ち着きを見せてきました。しかしながら変異株も現れ、未だ油断できない状況です。町民の皆さまには、マスクの着用や手指の消毒、三密の回避など基本的な感染防止対策の継続をお願いします。
さて、町では昨年4月に商業施設「おおくまーと」、続いて10月に交流施設「linkる大熊」と宿泊温浴施設「ほっと大熊」を大川原地区にオープンしました。交流ゾーンとして、この3施設が本格的に運用されることで、町民同士の交流はもちろん、町を訪れる方々との交流も盛んになり、町により一層のにぎわいを生むことと期待しております。
また、11月30日には特定復興再生拠点区域の立ち入り規制が緩和されました。これにより、町民の皆さまも一時帰宅をする際のゲート通過における負担が解消され、また町内で作業される事業者の方々も立ち入り時間の制限がなくなり、復興作業がさらに進むことが期待されます。その一方で、24時間誰でも立ち入りが可能となることから、交通事故や犯罪の件数が増えることも懸念されます。先月より準備宿泊も開始されましたが、不安を解消するべく警察や消防団、防犯指導隊等と連携を図り、より一層パトロールを強化してまいります。
その拠点については、今春の避難指示解除を目指し、除染やインフラなどの環境整備が進められております。拠点外については、ようやく国による方針が決定され、帰還意向のある住民が帰還できるよう除染・解除ができるようになりました。意向の確認方法や進め方は、今後国と協議を進めていくことになりますが、できるだけ多くの皆さまの意向を集め、広範囲の除染を実現してまいります。しかしながら、これですべてが解決するわけではありません。帰還意向のない土地や家屋などの取り扱いは引き続き重要な課題であります。この決定を帰還困難区域全域の除染・解除の第一歩と捉え、全域の除染・解除が実現されるまで粘り強く要望を継続してまいります。
町長職に就いて2年が経過しましたが、いろいろな方より色紙やお手紙をいただきました。それぞれ意味のあるものばかりですが、特にうれしかったものがあります。
それは「大野小・熊町小・大熊中学校一同より」のものでした。町議会傍聴の際に町長室で懇談し、そのお礼の気持ちを伝えたく色紙を作成され届いたものです。小中学生がこんなに頑張っているのだから、自分自身も初心を忘れずしっかりやらなければと改めて思っているところです。
結びになりますが、町民の皆さまにとってこの一年が輝かしい年であることを願い、新年のごあいさつとさせていただきます。本年もよろしくお願いします。
大熊町長 吉田 淳