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2021年 町長より新年のごあいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年1月4日

あけましておめでとうございます。町民の皆さまにおかれましては、穏やかな新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

昨年は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、これまでの日常生活が一変する一年となりました。未だ終息が見通すことのできない状況ですが、町民の皆さまには引き続き、人との距離の確保、マスクの着用、手指の消毒などの「新しい生活様式」に基づく行動をお願いします。感染拡大を防ぐことは、自分や大切な人の命を守ることに繋がります。より一層のご協力をお願いします。

昨年、2050年までに二酸化炭素の排出を実質ゼロにする2050ゼロカーボン宣言を行い、これからの町が目指すべき姿を内外に示させていただきました。町内では、JR常磐線が全線再開し、9年ぶりに大野駅の利用が再開されました。これに伴い、駅周辺などの避難指示が解除され、下野上・野上の一部の立入規制が緩和されました。大川原では、第2期災害公営住宅が入居開始となったほか、福祉ゾーンも整備され、認知症高齢者グループホームの運用が始まるなど、町内に新しい人の流れが生まれました。

今年も、2月に町立診療所、春に商業施設の開所を予定しており、町内の生活環境がまた一歩前進すると期待しています。このほか、幼保小中一貫の教育施設を令和5年春に開校すべく準備を進めています。一方、下野上地区では、復興拠点の一団地事業を推進し、令和4年春の避難指示解除を目指します。帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域から外れた区域についても、避難指示解除に向けた除染計画の時間軸を示すよう、これまで以上に国に強く求めていきます。ゼロカーボン推進関連では、長い取り組みの骨格となるゼロカーボンビジョンの策定を行います。

町長に就任時、「戻りたい方」「戻らない方」「新たに町民となる方」に「戻ってよかった」「つながりを持ち続けてよかった」「移り住んでよかった」と実感していただくため努力するとお約束しました。昨年は、新型コロナウイルス感染症対策としてマスクを、また、夏には会津のお米をお送りしました。さらに12月に毎年行っている生活応援物資を皆さまに配布しました。これらは大熊町の絆を感じてもらおうと、避難中の町民、帰還した町民、新たに移り住んだ町民のすべてにお届けしました。今年も引き続き、「絆」のあり方を模索します。当町の復興は「周回遅れ」を余儀なくされましたが、これから復興を始めるからこそ可能な腰を据えた取り組みを一つ一つ確実に遂行します。そして、ゼロカーボンを軸としたまちづくりによって、魅力と活力のある古里・大熊町が再生すると確信しています。

町民の皆さまにとって、この一年が健康で笑顔の多い一年であることを願い、新年のごあいさつとさせていただきます。

大熊町長 吉田 淳

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